英国王立音楽検定について

英国王立音楽検定の構成構成図

英国王立音楽検定の特長

英国王立音楽検定の特長これまでの日本の音楽教育に欠けていたのは、「バランス」でした。

photo一番多くの人が学んでいる楽器・ピアノ。

この楽器が弾けるようになりたい、と先生の門を叩くとします。すると相当期間習っても、意外に系統的に身につかないのが理論の力。これは、日本に西洋音楽が紹介された明治以来、長い間に作られてしまった困った習慣です。“音楽は感覚よ”“理屈を言うより練習”と云われて来たのでした。

しかし、イギリスで100年以上もかかって実践されて来たこの検定をよく見てみると、そうばかりも言えないなぁということに気がつきます。

上の図でご覧になれるように、ピアノ(あらゆる楽器についても)の6級以上を受検しようと考える方は、理論テスト(Theory Test))の「5級」を取らなくてはなりません。ただ、ピアノが弾ける、というだけでは上級の演奏試験には挑戦出来ないシステム。ここにこそ、ヨーロッパの人々が見つめる「音楽力の水準」というものが示されています。

英国王立音楽検定で求められる力は、楽譜を読み解く為にどうしても必要な以下の基礎力です。

a)楽譜の約束ごと「楽典」といわれる勉強の一部
b)オーケストラで使われる楽器についての様々な知識
c)音楽の歴史についての知識

または、楽器も使って行なう実践的理論テスト(Practical Musicianship)の「5級」をパスすることによって、ご自身の音楽基礎力を証明する方法もあります。

一方で、ピアノの検定の中に“Aural Test”として含まれる「耳」の訓練も重要です。各級ごとに要求の項目と難易度は違って来ますが、そこで求められる力は、楽器を演奏するためにどうしても必要なものばかりです。

さらに「初見」。これは、今、見せられた楽譜を非常に短い準備時間で、即座に演奏してみせる能力を示して頂く検定です。日本でも一応知られている科目ではあります。

英国王立音楽検定には、グレード1のほんの初歩の段階から、順次、大変慎重な傾斜を持って問題が用意されているあたりに、永年の検定実施体験を踏まえた問題作りの見事さがあります。

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